1/27~28 FOMC声明&会見影響は、米国を越え世界的な株安のウネリへ。米国では半導体や小型株が下落!決算発表後のテスラ($TSLA)も大きく下げる

【米国株式】1日振り返り
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こんにちは、コーファーです。

簡単にチェックできる、米国株式市場の動向と、市場に影響するニューストピックスを紹介しています。

昨晩(1月27日)から、今朝(1月28日)にかけての情報です。

主な指数の現在値&前日比

まずは、指数の振り返りです。

指数 現在値 前日比
S&P500 4,326.51 -0.54%
NASDAQ 13,352.78 -1.40%
NYダウ 34,160.78 -0.02%
ラッセル2000 1,931.29 -2.29%

米国株式市場は、着地としては4指数全てマイナスとなりました。

 

1日の株価推移の流れを見てみると、

このように前半は上昇して始まりましたが、昨日のFOMCの声明と会見後の株安の流れを引き継ぎ、後半にかけて下げていきました。NYダウ(上図の水色)やS&P500(上図のオレンジ)と比べ、NASDAQ(上図の紫)、ラッセル2000(上図の青)の下げが大きいため、グロース株、小型株中心に売られていそうです。

 

次に、セクターごとの騰落を確認していきます。

1  半導体セクターが大きく売られています。昨日の決算で紹介しましたが、インテル($INTC)の22年第1・四半期の利益見通しが市場予想を下回るなどのトピックスもありましたので、失望売りと推測されます

2  エネルギーセクターは全体株安の中、堅調に推移しています。

セクターの話ではありませんが、昨日決算発表したテスラ($TSLA)の下げが目立っています。サプライチェーンの問題で、サイバートラックの生産を来年まで延期したことと、低価格帯EVの開発は現在行っていないとしたマスク氏の発言が弱材料になったと推測されます。

 

主要なニュースと企業決算

主なニュース
ニュース 要約 リンク
2月独消費者信頼感指数(市場調査グループGfK) ・-6.7。前月改定値の-6.9から小幅上昇。予想は-7.8。上昇は3カ月ぶり。
・経済や収入への期待が改善し、購買意欲が強まるなど、消費者は年初から再び楽観的な見方を示している
・21年1月に付加価値税の一時的な引き下げが終了したことによるベース効果でインフレ率がある程度緩和されるため、消費者は物価上昇圧力の低下を期待している
ロイター
アジアの国債利回り ・27日のアジアの債券相場は軒並み下落。FRBのパウエル議長があらためてタカ派姿勢を示したことを受け、オーストラリアやニュージーランドなどの国債利回りが上昇
・米金融当局の姿勢を機に世界各国・地域の中央銀行による引き締めが一段と加速するとの見方が強まる中、NZの10年債利回りは2018年11月以来の高水準に
・豪州の10年債利回りは、昨年10月の債券相場急落時のピークに向かって上昇
・利回りは中国や日本、韓国でも上昇
ブルームバーグ
米GDP(米商務省) ・21年通年の成長率は5.7%と、1984年以来、約40年ぶりの大幅な伸びを記録。数兆ドルに及ぶ政府の新型コロナウイルス対策が寄与
・20年は3.4%縮小と過去74年間で最大の落ち込み
・21年第4・四半期のGDPは年率換算で前期比+6.9%と、第3・四半期+2.3%から加速。市場予想の+5.5%も上回る。モノに対する旺盛な需要に対応するため、企業による在庫投資が拡大(在庫を除くGDP成長率は+1.9%)
・米経済活動の3分の2以上を占める個人消費は+3.3%と第3・四半期の+2.0%から加速
・22年通期の成長率は3.9%
・22年第1・四半期は終息しないパンデミックや数十年ぶりの高インフレ、サプライチェーンのボトルネック、利上げ見通しなどの影響により、米経済が軟化したもようだが、第2・四半期には回復に向かうと見込まれている
ロイター
12月米耐久財受注(米商務省) ・21年12月の耐久財受注統計は、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注が横ばい ロイター
12月米中古住宅販売(全米リアルター協会(NAR)) ・中古住宅販売仮契約指数は-3.8%、前年同月比-6.9%。市場予想は-0.2%。2カ月連続で低下。物件在庫が記録的に少ないことが響く
・住宅供給の減少により消費者の選択肢が非常に少なくなったため、中古住宅仮契約は21年終盤に向けて弱まった
・住宅ローン金利が上昇し、住宅価格の高騰と相まって購入のハードルが高くなっているが、住宅需要は今年も堅調に推移すると予想されている
・21年に販売された中古住宅は計612万戸と06年以降で最も多く、20年から+8.5%
ロイター
米失業保険申請(労働省) ・新規失業保険申請件数は前週比3万件減の26万件。市場予想と一致
・オミクロン変異株による感染拡大の影響が緩和されつつある兆しを示す
ロイター

ニュース要約から更に、ポイントになりそうな部分を抜き出して紹介すると、

ドイツの2月消費者信頼感指数が、小幅ですが上昇しました。付加価値税の一時的な引き下げが終了し、インフレ率がある程度緩和されるため、消費者は物価上昇圧力の低下を期待していることが寄与しています。

アジアで国債利回りが上昇しています。先日のFOMC声明・会見は、世界経済への影響が大きいことを改めて実感しますね。

米GDP報告がありましたが、ポイントは2つで、1つ目は、21年第4・四半期に、企業による在庫投資と個人消費が拡大したことで、経済成長が市場予想よりも加速したことです。2つ目は、22年通期の成長率は3.9%と想定されていて、コロナ影響、供給停滞、利上げ影響で第1・四半期は落ち込むが、その後回復に向かうとされています。

また、12月の中古住宅販売、耐久財受注の状況が報告されていましたが、過去来と状況は変わっておらず、中古住宅は在庫不足で販売数が減少、耐久財受注も横ばいです。

 

主な企業決算
売上高(B) EPS 株価前日比
Data参照リンク
判定 予想 実績 判定 予想 実績 1/28終値時点
$NUE ニューコア × 10.56 10.36 7.84 7.97 3.98%
$MA マスターカード 5.17 5.22 2.21 2.35 1.70%
$AAPL アップル 118.68 123.95 1.89 2.1 -0.29%
$MCD マクドナルド × 6.03 6.01 × 2.34 2.23 -0.44%
$V ビザ 6.79 7.06 1.7 1.81 0.14%
$DHR ダナハー 7.89 8.15 2.53 2.69 1.20%
$HOOD ロビンフッド × 0.375 0.363 × -0.37 -0.49 -6.45%

マスターカード($MA)とビザ($V)の決算はどちらも好調でしたが、旅行関連の支出が増えたことで決済額が増加しているようです。

マクドナルド($MCD)は、米市場は好調だったものの、コロナ対策での制限措置の再導入を背景に、オーストラリアや中国での売上高が低調でした。費用拡大も利益を圧迫しています。結果、売上高、EPSともに外してしまいました。

そして、アップル($AAPL)の決算ですが、供給混乱を巡る懸念が行き過ぎだったことを示唆する強い決算でした。

今後のポイント

FOMC声明と会見の後から、米国だけでなく世界的な株安のウネリが来ているように思います。

パウエル議長は引き締めペースに関する質問に対し、労働市場の力強い回復とインフレに言及し、前回の利上げサイクルより急ピッチに進める可能性を否定しませんでした。エコノミストの大多数は3月の0.25ポイント利上げを見込んでいる状況だと思いますが、今後の米物価動向次第で、パウエルFRB議長は、約22年ぶりとなる一回で0.5ポイントの利上げを年内に検討するかもしれないという状況です。

まだまだ、油断できない相場が続いていきそうですね。

とは言いつつも、全体として株安ではあるものの、好決算企業の株価はしっかり上がっていますので、引き続き企業決算には大注目です!

 

以上、コーファーでした。

 

 

【関連リンク】

昨日( 1/26~27)の振り返りはコチラ

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