こんにちは、コーファーです。
3/1~2の米国市場を振り返りたいと思います。
詳しくまとまったものを紹介されても、頭に入ってこないとか、チェックする時間はない‥という人もサクッと読めるように、米国株投資初心者の方向けに、1分でざっくりと概要が理解できる形でまとめています。
米国株式市場の主な指数動向
主な指数の現在値&先週末比
まずは、米国株式市場動向をチェックする時に押さえておきたい指数の振り返りです。
指数 | 現在値 | 先週末比 |
S&P500 | 4,306.26 | -1.55% |
NASDAQ | 13,532.46 | -1.59% |
NYダウ | 33,294.95 | -1.76% |
ラッセル2000 | 2,008.51 | -1.93% |
今日の株式市場は、4指標全てマイナスとなりました。
欧米の経済・金融制裁で、ロシアへの信用危機不安から、投資家がリスク回避で資産を動かしています。大きな流れとしては株式から資金が抜け、債券に資金が集まっていますが、金やビットコインなども上昇しています。
Cofer
ロシアからのエネルギー供給が滞ることが予測されるため、WTI原油CFDの価格が一時106ドルを越え、2014年以来の高値をつけています。これがインフレに繋がり、経済の停滞に繋がるという不安がありますね。
※原油とインフレの関係性を知りたい方はコチラ
1 日の指数推移
次に、1日の株価の動きです。
ロシアが侵攻するウクライナ首都のキエフや、ハリコフでの攻防が激化し、一般市民にも影響が及んでいるなどの報道が絶えず流れ、緊張が高まり続けています。
そのようなウクライナ情勢に対する懸念から、1日を通して右肩下がりの展開でした。
S&P500はオレンジ、NASDAQは黄色、NYダウは水色、ラッセル2000は青です。
一方、米10年債利回り(下のグラフの赤)は低下を続けており、1.7%前半まで下落しています。リスクオフの流れから、安全資産とされる米国債が買われた影響です。
その他トピックスとしては、米株式投資家の不安心理の度合いを示し、恐怖指数とも言われるVIX指数が、33.2と2月24日以来の水準に上昇しています。
主なセクター単位の動き
参考サイト:ブルームバーグ
セクター単位で見ると、11セクター中10セクターがマイナスとなりました。
唯一上昇したのは、エネルギー(Energy)の+1.03%で、冒頭にも触れたように、ロシアからのエネルギー供給が滞ることが予測されている影響です。資源高の流れからエネルギーが上昇しています。その流れから、シェブロン($CVX)は+3.97%で過去最高値を更新しています。
一方、最も下げたのは、金融(Financials)で-3.71%の大幅下落です。長期金利の低下による利ざや縮小の懸念から、銀行株を中心に売られています。
また、半導体も全般的に下がっていて、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ($AMD)が-7.71%と大きく下げています。
その他、軍需関連株のロッキード・マーティン($LMT)は+5.26%、ノースロップ・グラマン($NOC)は+3.16%と昨日に続き連騰しています。
主な個別株の動き(主な企業の決算)
前日決算発表 騰落企業
ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ ($ZM)
売上高、EPSはクリアしたものの、売上高の成長率の鈍化、中長期の見通しが市場予想を下回るなど厳しい決算でしたが、前日比-7.41%と下落しています。 ※決算実績はコチラ
市場オープン前 決算発表企業
バイドゥ($BIDU)
売上高(B) | EPS |
株価前日比
|
Data参照リンク
|
||||
判定 | 予想 | 実績 | 判定 | 予想 | 実績 | ||
◯ | 32.3 | 33.09 | ◯ | 9.4 | 11.6 | 6.79% | ■ |
第4・四半期決算は、AIクラウド事業などを伸ばし、売上高が市場予想を上回りました。支出、プロモーション、人件費のなどが増加し、販売管理費が27%増加したもののEPS予測もクリアしています。
市場終了後 決算発表企業
セールスフォース・ドット・コム ($CRM)
売上高(B) | EPS |
Data参照リンク
|
||||
判定 | 予想 | 実績 | 判定 | 予想 | 実績 | |
◯ | 7.25 | 7.33 | ◯ | 0.7511 | 0.84 | ■ |
第4四半期の売上高、EPS予測をクリアし、さらに2023年第1四半期の見通しも引き上げる好決算となりました。サブスクリプション&サポートは全てのセグメントで+15%以上の成長を見せています。
本日(3/1~2)の市場まとめ
・株式市場は、4指標(S &P500,NASDAQ,NYダウ,ラッセル2000)全てマイナス
・欧米の経済・金融制裁でロシアの信用危機不安から、投資家がリスク回避で株式から資金を抜き、安全資産とされる債券が買われる
・米10年債利回りは低下を続け、1.7%前半まで下落
・セクター単位で見ると、11セクター中10セクターがマイナス
・ロシアからのエネルギー供給が滞ることが予測された影響で、唯一エネルギーのみ上昇
・長期金利低下による利ざや懸念から、金融が-3.71%の大幅下落
・バイドゥ($BIDU)とセールスフォース ($CRM)が好決算
地政学的リスクの市場影響が大きい中ですが、2月のISM製造業景気指数は前月から上昇しました。コロナの影響が薄れ、予想以上に回復していることがわかる内容です。引き続き、経済指標の方もしっかりチェックしておきたいですね。
※ 月初にチェックすべき経済指標を知らない人はコチラ
以上、コーファーでした。
【関連リンク】
先週のマーケット確認はコチラ
指数推移、セクターごと株価動向
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