2/7~12 ウクライナ情勢と経済再開期待で明暗分かれる。エネルギー・軍事・旅行上昇の一方、時価総額大のテック株が下落!

【米国株式】週間振り返り
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こんにちは、コーファーです。

投資戦略をアップデートするために、活かせる情報を発信しています。

2/7~12の米国市場で、主な企業決算とセクター単位動向を振り返りたいと思います。

詳しくまとまったものを紹介されても、頭に入ってこないとか、チェックする時間はない‥という人もサクッと読めるように、米国株投資初心者の方向けに、5分でざっくりと概要が理解できる形でまとめています。 

セクターくくりで見た今週のポイント

今週のポイントは以下3点になります。

.  GAFAMやテスラ、エヌビディア売られる!時価総額の大きな株の大幅下落
.  経済再開への期待感の高まり。旅行・クルーズ、リゾートカジノ、宿泊関連の上昇!
. ウクライナ情勢の緊張感高まる!エネルギーや軍需株の上昇

上記ポイントと連動するS&P500MAPは、下図の通りです。
※参考サイト:https://finviz.com/

一つずつ、見ていきましょう!

 

GAFAMやテスラ、エヌビディア売られる!時価総額の大きな株の大幅下落

時価総額の大きなハイテク株に大きな動きのある1週間でした。
まず第一弾の下げは、1月の米消費者物価指数(CPI)発表後です。CPIが市場予想を越え、伸び率は約40年ぶりの大きさになりましたが、その結果を受けて、株価が急落しています。
そして翌日12日には、第二弾の大幅な下げがありました。ウクライナ情勢に関するサリバン大統領補佐官の発言の後、緊張が高まり、GAFAMやテスラ、エヌビディアなどの時価総額が大きい株を売って、比較的安全資産となる債券を買う大きな流れがありました。

Cofer
Cofer

NASDAQはハイテク株の比重が大きいが大きいので、この動きの影響を大きく受けて、先週比で-2.18%と落ち込みました。

経済再開への期待感の高まり。旅行・クルーズ、リゾートカジノ、宿泊関連の上昇!

今週の前半は、経済再開への期待感から、景気敏感株へ資金が集まりました

先ほど、ご紹介したCPI、ウクライナ情勢による株価下落はあるものの、週前半に大きく上昇トレンドにあったため、週間を通した着地は良好な結果となっています。

以下、参考までに、関連銘柄をいくつかピックアップして株価推移を紹介しておきます。旅行関連では、ブッキング・ホールディングス($BKNG:グラフのオレンジ)、クルーズ関連ではロイヤル・カリビアン・クルーズ($RCL:赤)、カジノ関連ではシーザーズ・エンターテインメント ($CZR:黄色)、宿泊関連では、マリオットインターナショナル($MAR:水色)です。

ウクライナ情勢の緊張感高まる!エネルギーや軍需株の上昇

ウクライナ情勢の緊張感が高まったことでWTI原油CFDは、一時7年4カ月ぶりの高値まで急上昇しました(USOIL:グラフの赤)。それに伴い、エクソンモービル($XOM:水色)、シェブロン($CVX:オレンジ)などエネルギー関連株が連動して上昇しています。
また、ロッキード・マーティン($LMT:青)、ノースロップ・グラマン($NOC:紫)など、軍需関連株も上昇しています。

主な企業決算

決算後株価大幅上昇

好決算から大幅に株価を上げた企業を6社紹介します。

タイソン・フーズ($TSN)
売上高(B) EPS 株価前日比
Data参照リンク
判定 予想 実績 判定 予想 実績 2/8終値時点
12.16 12.93 1.94 2.87 12.23%

原価上昇をしっかり価格に転換した結果、四半期利益がほぼ倍増し、市場予想を上回っています。
業績を好感し、株価が+12.23%と大幅上昇しています。

アムジェン($AMGN)
売上高(B) EPS 株価前日比
Data参照リンク
判定 予想 実績 判定 予想 実績 2/9終値時点
× 6.88 6.85 4.07 4.36 +7.82%

第4・四半期の売上高はクリアできなかったのですが、2030年までに利益が2倍以上になるとの中長期の見立てを発表しました。また、第1・四半期に最大60億ドルの自社株買いを行うと発表したことなどが好感され、前日比+7.82%と大幅上昇しています。

ペロトン($PTON)
売上高(B) EPS 株価前日比
Data参照リンク
判定 予想 実績 判定 予想 実績 2/9終値時点
× 1.14 1.13 × -1.21 -1.39 +25.28%

先日のニュースで、アマゾン($AMZN)やナイキ($NIKE)に買収されるという噂が流れ、注目が集まる中の決算発表となりました。決算は売上高、EPS共にクリアできず、厳しい内容でした。一方で、ジョン・フォーリー最高経営責任者(CEO)が退任し、執行会長に就任する発表がありました。また、人員削減の計画も合わせて示し、抜本的な改革が行われることとなっています。市場はこれを好感しており、株価は連日増加、+25.28%となりました

チポトレー・メキシカングリル ($CMG)
売上高(B) EPS 株価前日比
Data参照リンク
判定 予想 実績 判定 予想 実績 2/10終値時点
1.96 1.96 5.27 5.58 +10.16%

売上高、EPS共にクリアしました。
事前に注文を受けるドライブスルーのレーンの増設新メニュー投入、牛肉価格と輸送費が予想を上回ったことを受けて値上げを実施したことなどが寄与しています。
株価は大幅上昇し、前日比+10.16%です。

ドクシミティ($DOCS)
売上高(B) EPS 株価前日比
Data参照リンク
判定 予想 実績 判定 予想 実績 2/10終値時点
0.086 0.098 0.12 0.29 +24.03%

第4・四半期の売上高、EPSをクリアしたことに加え、22年3月通期の見通しも市場予想以上となりました。株価は、昨年9月の上場来高値から半値以下まで下がっており、コロナによる業績減速への懸念から様子見されていましたが、好決算を受けて買いが入る展開となっています。前日比+24.03%の大幅上昇です。

データドッグ ($DDOG)
売上高(B) EPS 株価前日比
Data参照リンク
判定 予想 実績 判定 予想 実績 2/11終値時点
0.0292 0.0326 0.1149 0.2 +12.28%

売上高、EPS共に市場予想を越えたことに加え、第1四半期、通期とも予想を上回る売上予測を公表しました。対応可能な市場規模・白地が大きいこと、同社の技術力の高さを踏まえ、期待が高まっています。決算発表後の株価の上昇は著しく、株式市場が全面安の中、前日比+12.28%と大幅上昇しています。

その他注目決算

ライドシェア大手2社、飲料大手2社の決算発表がありました。
また、ツイッター ($TWTR)、ウォルト・ディズニー($DIS)などの注目企業の決算も紹介します。

リフト($LYFT)
売上高(B) EPS
Data参照リンク
判定 予想 実績 判定 予想 実績
0.94 0.97 0.08 0.10

売上高、EPS共に予想をクリアし、2021年通年の調整後損益で初の黒字を達成しました。第4四半期に利用者、ドライバー数共に回復したことが追い風となったようです。

ウーバー・テクノロジーズ($UBER)
売上高(B) EPS
Data参照リンク
判定 予想 実績 判定 予想 実績
5.36 5.78 -0.30 0.44

売上高、EPS共にクリアし、2四半期連続で黒字を達成。コロナ禍前の水準近くまで配車サービスの需要が回復したほか、料理宅配などのデリバリー事業が初の黒字となる好決算でした。

ペプシコ ($PEP)
売上高(B) EPS
Data参照リンク
判定 予想 実績 判定 予想 実績
24.21 25.25 1.52 1.53

売上高、EPS共に市場予想をクリアしています。
CEOが、想定以上にコストが上昇した場合、年内に追加値上げする可能性があるほか、品不足になりかねないと言及するなど、中期的には楽観視できない状況が続くとの見立てです。

コカ・コーラ ($KO)
売上高(B) EPS
Data参照リンク
判定 予想 実績 判定 予想 実績
8.99 9.47 0.41 0.45

売上高、EPS共に市場予想をクリアしています。

ツイッター ($TWTR)
売上高(B) EPS
Data参照リンク
判定 予想 実績 判定 予想 実績
× 1.58 1.57 × 0.34 0.33

21年第4・四半期決算は、売上高、EPS共に市場予想を下回りました
広告収入、利用者の伸びも市場予想を下回っています。また、第1・四半期の売上高見通しも予想に届かず、音声チャットやニュースレターなど、新規利用者や広告主囲い込みに向けた新たな取り組みが結果につながっていない状況を示唆する決算となりました。
40億ドル規模の自社株買い計画も発表しましたが、株価は下落しています。

ウォルト・ディズニー($DIS)
売上高(B) EPS
Data参照リンク
判定 予想 実績 判定 予想 実績
20.27 21.82 0.73 1.06

売上高、EPS共にクリアしました。
ホリデーシーズン中に国内テーマパーク事業が安定的に回復。同時に、動画配信サービス「ディズニー+(プラス)」の契約件数が市場予想を上回る上昇を見せたことも追い風となっています。
ネットフリックスの動向を受けて、投資家の間で動画配信サービスの成長が鈍化する懸念が強まっていましたが、「ディズニー+(プラス)」加入者数は1億2980万人に急増しています。
決算を受け、株価は上昇しています。

 

 

以上、コーファーでした。

マーケットを捉えて、投資戦略をアップデートしていきましょう!

 

【関連リンク】
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