こんにちは、コーファーです。
投資戦略をアップデートするために、活かせる情報を発信しています。
投資家デビューすると、日々経済ニュースをチェックするようになると思うのですが、色々な経済指標が流れてきて、どの指標をどんな観点で見るべきなのか、悩むことはありませんか。
そこで今回は、毎月月初に確認すべき2つの経済指標、「ISM景況指数」と「雇用統計」を1分で理解できる形で紹介したいと思います!
ISM景況指数
ISM景況指数は、ISMという機関が公表している景況感を示す経済指標です。
製造業と非製造業それぞれ別の日に発表されるので、この違いが何か、それぞれのチェックポイントも合わせて理解しておきましょう。
ISMは、Institute for Supply Managementの略称です。
日本語訳だと「全米供給管理協会」となります。
基本情報
まず、共通項を箇条書きでまとめると以下のようになります。
・企業の購買供給管理の役員へのアンケートを基に作成
・毎月調査
・在庫、雇用などの項目について、前月と比較し、「良い」、「変わらず」、「悪い」から選択してもらい、結果をパーセンテージで表す
・0から100までのパーセンテージで表し、50%が景気判断の分岐点となる
・50%を上回ると景況が良く、50%を下回ると悪化していることを示す
【公表日】
・製造業は翌月第1営業日、非製造業は第3営業日に発表される
【アンケート項目】
・製造業だけのアンケート項目は、生産、顧客在庫
・非製造業だけのアンケート項目は、事業活動、在庫景況感
※共通項目は、新規受注、雇用、入荷遅延、在庫、支払価格、受注残、新規輸出受注、輸入の8項目
【総合指数】
・算出する際に対象とする項目は、
製造業 → 新規受注、生産、雇用、入荷遅延、在庫の5項目
非製造業 → 事業活動、新規受注、雇用、入荷遅延の4項目
注目される理由
投資家は、この先の経済状況がどうなるのかを推測した上で、保有している金融資産をどう扱っていくかの戦略を考えたいので、先行指標で経済動向の大枠を掴みたいわけですね。
ISM景況指数は、月初に発表されるため速報性が高く、景気の先行指標として注目されています!
企業の役員にアンケートをとって作成されるため景況感をどう感じているかリアルな情報であることもポイントですね。
雇用統計
米国の経済ニュースに詳しくない人からすると、月初に「雇用統計」のニュースが何度か発表されているように感じるかもしれません。それは、労働省が発表する「雇用統計」と、民間企業が発表する「ADP雇用統計」の2つが立て続けに公表されるからです。
この2つの違いが何かをしっかり理解しておきましょう。
雇用統計
基本情報
箇条書きでまとめると以下のようになります。
・毎月初めの金曜日に発表
・アメリカ労働省、労働統計局が発表
・「失業率」「非農業部門雇用者数」「週労働時間」「平均時給」「建設業就業者数」「製造業就業者数」「金融機関就業者数」など計10数項目の指標を発表
注目される理由
注目される理由は、米国の公開市場操作の方針を決めるFOMCがおこなう金融政策に大きな影響を与えるためです。
物価と雇用の状況によって、FOMCの金融政策判断が変わってきますので、雇用統計の発表内容の中でも、非農業部門に属する事業所の給与支払帳簿をもとに集計される「非農業部門就業者数」と、労働人口における「失業率」は特に注目されています。
ADP雇用統計
基本情報
ADP雇用統計は、労働省が発表する雇用統計より先に発表されます。
・アメリカの給与計算代行サービス大手のオートマティック・データ・プロセッシング(ADP)社のデータを利用
・米国雇用統計が発表される2営業日前に発表
注目される理由
雇用統計が注目される理由と基本的は同じで、FOMCの金融政策判断に影響を与えるためです。
ADP雇用統計は、雇用統計が月初の金曜日に発表されるのに、わざわざその2日前に、「非農業部門就業者数」を予測するために開発されていることからも、「非農業部門就業者数」に対する注目度の高さがわかりますね。
まとめ
・景況感を表す経済指数で、製造業と非製造業がそれぞれ公表される
・製造業は翌月第1営業日、非製造業は第3営業日に発表される
・月初に発表されるため速報性が高く、景気の先行指標として注目されている
・雇用情勢を調査した統計
・毎月第1週目の金曜日に労働局から発表される雇用統計と、雇用統計が発表される2日前に発表されるADP雇用統計がある
・「非農業部門就業者数」と「失業率」がFOMCの金融政策判断を左右するため注目されている
ISM景況指数で経済状況の変化をしっかり掴みたいところですし、雇用統計の結果が、FOMCの金融政策の判断に影響します。それはすなわち、株式市場に与える影響も大きいので、今週の経済指標はしっかり確認していきたいですね!
以上、コーファーでした。
企業決算と経済指標、しっかり注目して、投資戦略をアップデートしていきましょう!
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