こんにちは、コーファーです。
2/28~3/1の米国市場を振り返りたいと思います。
詳しくまとまったものを紹介されても、頭に入ってこないとか、チェックする時間はない‥という人もサクッと読めるように、米国株投資初心者の方向けに、1分でざっくりと概要が理解できる形でまとめています。
米国株式市場の主な指数動向
主な指数の現在値&先週末比
まずは、米国株式市場動向をチェックする時に押さえておきたい指数の振り返りです。
指数 | 現在値 | 先週末比 |
S&P500 | 4,373.94 | -0.24% |
NASDAQ | 13,751.40 | +0.41% |
NYダウ | 33,892.60 | -0.49% |
ラッセル2000 | 2,048.09 | +0.35% |
今日の株式市場は、NASDAQとラッセル2000は小幅高、S&P500とNYダウはマイナスとなりました。ハイテク株、小型株が上昇する形です。
マーケット全体の着地としては小幅な動きに留まりましたが、1日の中で、セクター毎、個別株毎のボラティリティはそれになりにある1日でした。
1 日の指数推移
次に、1日の株価の動きです。
米欧のロシアへの金融制裁の強化(ロシアの銀行をSWIFTからの締め出すなど)から、ロシア通貨のルーブルは急落し過去最安値、各国株式市場の下落、ビットコインの急騰など、金融市場が大きく動いています。他にも、ロシアとウクライナの和平交渉の状況などから、株価に関しては1日を通して安定せず、セクターや銘柄ごとに明暗分かれる展開となっています。
S&P500はオレンジ、NASDAQは黄色、NYダウは水色、ラッセル2000は青です。
一方、わかりやすい動きとなったのは、米10年債利回り(下のグラフの赤)です。リスクオフの流れから、比較的安全資産とされる米国債が買われ、右肩下がりとなりました。1.8%前半まで下落しています。
引き続き、原油や天然ガスなどの資源価格の高騰、コモディティの上昇、サプライチェーンの混乱などの実体経済への影響が危惧されますね。
主なセクター単位の動き
参考サイト:ブルームバーグ
セクター毎の騰落では、資源高の流れからエネルギーが上昇しています。前日比+2.57%の上昇となりました。
一方、不動産(Real Estate)が-1.77%、金融(Financials)が-1.45%となりました。金融環境の先行き不透明感、ロシアルーブルの急落影響などから、特に銀行株が売られています。
個別株の動きでは、上昇が目立ったのはテスラ($TSLA)で+7.48%です。ドイツ・ベルリン自社工場ギガファクトリーが稼働認可が降りたとのニュースで上昇したと推測されます。また、EV関連での連れ高か、リビアン・オートモーティブ($RIVN)も+6.51%と大きく上昇しています。
また、ロシアのウクライナ侵攻の影響が、軍需関連銘柄やサイバーセキュリティ銘柄で色濃く出ていました。軍需関連では、レイセオン・テクノロジーズ($RTX)+4.67%、ロッキード・マーティン($LMT)+5.94%、ノースロップ・グラマン($NOC)+7.93%と軒並み上昇、セキュリティ関連では、フォーティネット($FTNT)+6.02%、クラウドストライク+7.41%、ジースケーラー($ZS)+7.80%となっています。
主な個別株の動き(主な企業の決算)
市場オープン前 トピックス企業
リニューアブル・エナジー・グループ ($REGI)
シェブロン($CVX)が2/28が、バイオ燃料大手のリニューアブル・エナジー・グループ(REG)を31.5億ドルで買収すると発表がありました。エネルギー株に資金が入る流れと相まって、前日比+40.38%と恐ろしいレベルの上昇を見せています。
市場終了後 決算発表企業
ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ ($ZM)
売上高(B) | EPS |
Data参照リンク
|
||||
判定 | 予想 | 実績 | 判定 | 予想 | 実績 | |
◯ | 1.05 | 1.07 | ◯ | 1.07 | 1.29 | ■ |
第4四半期の売上高、EPS予測はクリアしましたが、売上高の成長率は鈍化しています。また、中長期の見通しも売上高が市場予想を下回っています。この流れは、競争激化に加え、学校や職場の再開に伴いコロナ流行を背景とした成長が先細りとなっている影響が反映されています。
ノババックス($NVAX)
売上高(M) | EPS |
Data参照リンク
|
||||
判定 | 予想 | 実績 | 判定 | 予想 | 実績 | |
× | 378.15 | 222.2 | × | -1.17 | -11.18 | ■ |
第4四半期は、売上高、EPS予測ともに外す厳しい決算となっています。
ヒューレット・パッカード・カンパニー($HPQ)
売上高(B) | EPS |
Data参照リンク
|
||||
判定 | 予想 | 実績 | 判定 | 予想 | 実績 | |
◯ | 16.5 | 17.03 | ◯ | 1.02 | 1.1 | ■ |
売上高、EPS予測をクリアしています。
本日(2/28~3/1)の市場まとめ
・指数では、NASDAQとラッセル2000は小幅高、S&P500とNYダウはマイナス
・米欧のロシアへの金融制裁の強化により、ロシア通貨のルーブルの急落、各国株式市場の下落、ビットコインの急騰など、金融市場が大きく動く
・米国市場の株価は、1日を通して安定せず、セクターや銘柄ごとに明暗分かれる展開
・セクター毎では、エネルギーが上昇、不動産や金融が下落
・テスラを中心にEV関連、その他軍需関連株やサイバーセキュリティ銘柄が上昇
・シェブロン($CVX)の買収報道で、リニューアブル・エナジー・グループ(REG)の株価が前日比+40.38%と急上昇
・決算発表では、ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ ($ZM)の成長度合い、中期見通しが厳しい
ロシアのウクライナ侵攻に伴う経済制裁の動きで、金融市場が大きく揺れる1日でした。
引き続き、地政学的リスクに着目しながら投資戦略を練っていきましょう。
以上、コーファーでした。
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指数推移、セクターごと株価動向
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