こんにちは、コーファーです。
投資戦略をアップデートするために、活かせる情報を発信しています。
2/14~19の米国市場を振り返りたいと思います。
詳しくまとまったものを紹介されても、頭に入ってこないとか、チェックする時間はない‥という人もサクッと読めるように、米国株投資初心者の方向けに、2分でざっくりと概要が理解できる形でまとめています。
米国株式市場の主な指数動向
主な指数の現在値&先週末比
まずは、米国株式市場動向をチェックする時に押さえておきたい指数の振り返りです。
指数 | 現在値 | 先週末比 |
S&P500 | 4348.87 | -1.58% |
NASDAQ | 13548.06 | -1.76% |
NYダウ | 34079.18 | -1.90% |
ラッセル2000 | 2009.33 | -1.03% |
今週は、4指標全てマイナス、ラッセル2000以外の指数は続落となりました。
主なトピックスと指数推移
次に、この1週間の株価推移のポイントです。
主なトピックス | |
2/14~15 | ・NASDAQはほぼステイ、他3指標は小幅マイナスだが、1日の中での変動大 ・米国がウクライナの首都キエフにある米大使館を閉鎖するとの発表を受け、地政学的緊張感が高まり、朝4時ごろに大きく売り込まれ、その後下げ幅を縮小 |
2/15~16 | ・4指標全面高。特にNASDAQやラッセル2000の上昇幅が大きい ・市場オープン前に、ウクライナ国境付近に集結させているロシア軍隊の一部撤収したという情報を好感 |
2/16~17 | ・4指標全て横ばい ・ロシア軍隊撤退の事実をNATOや米国は確認できていないという状況から引き続き地政学的リスクが続き、市場オープン後マイナスでスタート ・FOMCの議事要旨が発表され、1月のパウエルの発言と齟齬なく、計画対する踏み込んだ具体的な話し合いがないことが確認され、安心感から上昇 |
2/17~18 | ・4指標すべて大幅下落 ・バイデン大統領が、ロシアがウクライナに侵攻する可能性が非常に高いと述べ、地政学的リスクが不安視されたことで、株式市場は右肩下がりの展開 |
2/18~19 | ・ロシアのウクライナ侵攻リスクが継続し、4指標とも続落。 ・先行きが読めない中、週明け休場であり、オプション取引の満期日で、資産調整がされるタイミングと重なったため、株式を売り、金や債券などを買う流れ |
↑日付をクリックしてもらうと、その日の指標動向の詳細を確認できます
先週末からの株価推移と、その背景を合わせてまとめると、以下のようになります。
こうして改めて確認すると、ロシアのウクライナ侵攻に関する情報が錯綜し、株価が不安定な1週間でした。
S&P500はオレンジ、NASDAQは黄色、NYダウは水色、ラッセル2000は青です。
下のグラフで、米10年債利回り(US10Y:赤)とS&P500(SPX:オレンジ)を合わせて確認してみると、推移が連動していることがわかります。
地政学的リスクの高まりで、株や暗号資産が売られ、比較的安全資産とされる債券や金に資金が流れています。債券が買われたことで、米10年債券利回りが下落していると考えられます。
通常では、長期金利が上昇すると株価が下がる関係と言われていて、長期金利のベンチマークが米10年債利回りですので、ロシア・ウクライナ情勢の影響を受け、逆の動きをしていることになりますね。
米国株式市場動向に影響するニューストピックス
最後に今週、米国株式市場に影響を与えた、押さえておくべきニュースの詳細をを確認しておきましょう。
ロシアのウクライナ侵攻情報
この1週間、どのようなニュースが流れたのかを時系列で簡単に整理します。
ざっと眺めて頭に入れ直してもらうくらいで良いかと思います。
日程 | 話者 | ニュース |
13日 | サリバン米大統領補佐官 @CNN |
・ロシアのウクライナ侵攻は「いつ起きてもおかしくない」見解 ・ロシアが侵攻を正当化するため「偽旗作戦」(敵になりすます作戦)を展開する恐れに言及 |
14日 | ブリンケン米国務長官 | ・米大使館を閉鎖し、在ウクライナ米大使館に残っている職員を首都キエフから西部リビウに移転させると発表 |
15日
|
ロシア国防省 | ・ウクライナとの国境付近での軍事演習を終えた軍の一部部隊が基地に帰還しつつあると発表 |
ウクライナ戦略コミュニケーション・情報セキュリティーセンター | ・ウクライナの国防省と銀行2行がサイバー攻撃を受けたと発表 | |
ロシアのウラジーミル・チゾフ欧州連合(EU)大使 @国営ロシア通信(RIA) |
・ウクライナ東部ドンバス地方などでロシア市民の殺害が始まれば、ロシアは対応すると言及 | |
米宇宙技術会社マクサー・テクノロジーズ | ・ウクライナとの国境付近に展開するロシア軍が活動を活発化させていることを衛星画像で明らかにする | |
16日 | ウクライナ政府 | ・前日に発生したウクライナ国防省と銀行部門対するサイバー攻撃について、ロシアが背後にいた可能性があるとの見解を示す |
17日
|
ウクライナ政府軍 | ・ウクライナ政府軍から攻撃を受けたとする東部親ロシア勢力の主張を否定 |
米宇宙技術会社マクサー・テクノロジーズ | ・自社の衛星画像を基に、ロシアはウクライナ付近から一部の軍装備を撤収させたものの、別の装備が到着しているほか、依然としてウクライナ付近に多くの部隊と装備を配備しているとの解析結果を示す | |
ウクライナ東部の親ロシア派勢力 | ・ウクライナ政府軍から砲撃を受けたと非難、紛争終結を目指す合意への違反行為だとしている | |
バイデン米大統領 | ・ロシアによるウクライナ侵攻の脅威は「非常に高い」としつつも、外交的な解決の門戸はなお開かれているという認識を示す | |
18日
|
バイデン米大統領 | ・ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻を決断したと言明。米情報機関の情報に言及し、「われわれには確信する十分な根拠がある」と述べた。 |
ロシアのラブロフ外相 | ・ウクライナ東部ドンバス地域で砲撃が急激に増加していることに警戒感を示す ・欧州安保協力機構(OSCE)の特別監視団がウクライナの停戦合意違反を見逃していると非難 |
|
19日 | 在米ロシア大使館 | ・ウクライナの国防省と銀行2行が受けたサイバー攻撃への関与を否定 |
情報がいくつか交錯してややこしいので、マーカーの色で区分けしています。ロシアのなりすまし作戦の疑惑がある問題と、サイバー攻撃の問題、軍の動きの実態の3つくらいが、ロシア側の主張とNATOや米国、ウクライナの主張とすれ違っているポイントとなっており、緊張度合いを推測されている状況かと思います。
※参考リンク:ロイター
まだまだ緊張感の高い状態が続きそうですね。
以上、コーファーでした。
今は完全リスクオフムードですので、個人的には、じっくり様子を見ながら、今後の投資戦略を練る時間にするのが良いかと思います。皆さんも焦らず、投資戦略をアップデートしていきましょう!
【関連リンク】
Weekly Market Topics
2/14~19の株式市場動向(セクター毎、個別株の動き)を詳しく把握したい人はコチラ → ■
Daily Market Topics
コメント