こんにちは、コーファーです。
昨晩(1月24日)から、今朝(1月25日)にかけての米国市場動向とニューストピックスの振り返りをしたいと思います。
主な指数の現在値&前日比
まずは、指数の振り返りです。
指数 | 現在値 | 前日比 |
S&P500 | 4,410.13 | +0.28% |
NASDAQ | 13,855.13 | +0.63% |
NYダウ | 34,364.50 | +0.29% |
ラッセル2000 | 2,033.51 | +2.29% |
米国株式市場は、終盤に反発しプラス圏で終了しました。取引時間中に大幅に売り込まれていたことから安値拾いの買いが入っていました。
S&P500は一時、1月3日に付けた最高値を10%超下回り、調整局面入りする水準まで下げていましたが、反発してプラスで終了しています。変動幅はコロナによる急落から回復しつつあった2020年3月26日以来最大です。
ラッセル2000は+2.29%と安値拾いの買いが大きく入っています。
米10年債利回りは1.762%とほぼ横ばいです。
主要なニュースと市場動向
主なニュース
ニュース | 要約 | リンク |
利上げ局面の米国株 | ・1950年代以降の12回の米利上げサイクルで株式相場は年率で平均9%上昇し、そのうち11回でプラスのリターン ・過去のデータでは、米金融当局の利上げ局面では米国株は好調な傾向があり、2022年は年初よりも良い基調で終了する可能性が高そう |
ブルームバーグ |
原油価格動向 | ・アジア時間帯24日午前の取引で、北海原油代表油種のブレント先物相場が再び上昇に転じ、89ドルを目指す展開 ・米国の金融政策引き締めの行方に加え、ロシアのウクライナ侵攻の可能性を投資家は材料視 ・原油は在庫が減少する中で需要が拡大し、ゴールドマン・サックスなどウォール街の金融機関も強気の価格見通しを示しており、年初に2014年以来の高値まで値上がり ・ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)3月限も一時0.8%上昇し、85.83ドルで取引された。 |
ブルームバーグ |
1月ユーロ圏総合PMI(IHSマークイット) | ・総合PMIは昨年2月以降で最低の52.4。 ・サービス部門PMIは9カ月ぶりの低水準の51.2。オミクロン株流行に対応するため、制限措置が新たに導入され、サービス業が低迷。物価の上昇も続く ・製造業のPMIは5カ月ぶりの高水準の59.0。需要に対応するため、雇用が急増 |
ロイター |
1月独PMI(IHSマークイット) | ・総合PMIは4カ月ぶりの高水準の54.3。 ・製造業PMIは5カ月ぶりの高水準の60.5。供給制約が緩和し生産が大幅に増加 ・サービス部門PMIは2カ月ぶりの高水準の52.2。オミクロン株流行も消費者・企業の間に明るいムードが広がっている |
ロイター |
全米企業エコノミスト協会(NABE)調査 | ・21年第4四半期に値上げしたとの回答は全体の53%、調査開始後40年で最多 ・今後3カ月で価格がさらに上昇するとの予想も過半数 ・約70%が10-12月の原材料費の値上がり加速を示唆 ・勤労者の報酬を上げざるを得ないとの回答は68%と過去最多、77%が今後3カ月の賃金コスト上昇を予測 ・投入原価の圧力に加え、労働コストも消費者への価格転嫁の主な要因になりつつある ・約57%が熟練勤労者が不足と回答 |
ブルームバーグ |
1月米国PMI(IHSマークイット) | ・総合PMIは20年7月以来の低水準の50.8。 ・受注指数は高水準維持の55.0。オミクロン変異株の感染拡大では需要よりも生産の方に大きな影響 ・サービス業PMIは20年7月以来の低水準の50.9。労働力不足に加え、オミクロン変異株感染に関連した欠勤などが重し。ただサービスに対する需要は力強さを維持しており、企業は採用を増加 ・製造業PMIは1年3カ月ぶりの低水準の55.0。オミクロン株拡散に関連する供給網の問題が重しに |
ロイター |
ゴールドマン&BNPの新興国株見立て | ・ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントやBNPパリバ・アセット・マネジメントなどが新興国株買いに動く ・新興国中銀は先進国に先駆けて昨年引き締めに動いたことで、利上げの必要性が比較的低いと見受けられるため ・そうした投資は既に奏功。米金融当局の利上げ懸念やオミクロン変異株の世界的流行にもかかわらず、MSCI新興市場指数はこの1カ月に約3%上昇(その間S&P500種株価指数は約5%下落) |
ブルームバーグ |
MSCI世界株価指数 | ・先進23カ国の1500社以上を対象とするMSCI世界株価指数が、一時的に調整局面入りとされる高値からの10%下落 ・同指数は1月4日に史上最高値を付けたが、世界的に利上げが早期に実施されるとの見方を背景に、株式市場が年初から厳しい状況 |
ロイター |
ニュースからポイントになりそうな部分を抜き出すと、
原油価格は引き続き高値圏で推移する流れがありそうですし、原価や労働コスト高を価格転嫁する事によるインフレ加速は、米NABEの調査からも明らかです。
※原油価格とインフレの関係性に関して詳しく知りたい人はコチラ
PMIは、米国やユーロ圏は厳しい状況ですが、ドイツだけが、オミクロンの影響を受けつつも消費者・企業の間に明るいムードが広がる異質な報告となっていました。
また、ここ1カ月で新興国に投資マネーが集まっているものの、世界的な株安が進んでいる状況
というところでしょうか。
主な企業決算
売上高(B) | EPS | 株価前日比 |
Data参照リンク
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判定 | 予想 | 実績 | 判定 | 予想 | 実績 | 1/25終値時点 | |||
$IBM | インターナショナル・ビジネス・マシーンズ | ◯ | 16.09 | 16.7 | ◯ | 3.3 | 3.35 | -0.41% | ■ |
$HAL | ハリバートン・カンパニー | ◯ | 4.09 | 4.28 | ◯ | 0.3406 | 0.36 | +3.81% | ■ |
IBMの株価は、昨日終値は上記の通りですが、引け後の時間外取引で上昇しているようです。クラウド事業などの好調が寄与し、第4・四半期売上高が市場予想を上回ったことを好感していると考えられます。IBMは、成長が鈍いITインフラ事業を切り離し、クラウド事業に注力していました。
石油や天然ガスの資源開発を支援することで知られるハリバートンも好決算でした。第4・四半期売上高とEPSをクリアしたことに加え、四半期配当を増配したことや、2022年の見通しを強気に見ていることが好感されています。
市場動向の考察
先ほど、原油価格を左右する話として、ロシアとウクライナの間の緊張の高まりにも触れましたが、米国の景気不安、ウクライナ情勢緊迫などで引き続き株式市場の先行きは不透明かと思いますので、昨日は場中に反発したものの、引き続き警戒が必要な状況は変わらないです。
今週は、FOMCやGAFAMの決算など、株式市場に大きな影響があるトピックスが多数控えていますので、その動きをしっかりチェックした上で、今後の投資戦略の判断をしていきたいですね。
以上、コーファーでした。
マーケットを捉えて、投資戦略をアップデートしていきましょう!
【関連リンク】
先週1週間(1/18~22)の振り返りはコチラ
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