こんにちは、コーファーです。
2022年2月28日から3月5日までの1週間の米国株式市場を振り返っていきます。
今週の米国市場で押さえておくべきポイントは以下の3つです。
・ロシアのエネルギー供給が滞る懸念から原油価格が上昇し、エネルギー株も強く上昇
・債券買いで金利が下がり、利ざや懸念から金融株が売り込まれる
上記概要を頭に入れつつ、今週のマーケットを指数から振り返っていきましょう。
主な指数の推移と影響を与えたニュース
主な指数の前週比
指数 | 現在値 | 先週比 |
---|---|---|
S&P500 | 4328.87 | -1.27% |
NASDAQ | 13313.44 | -2.78% |
NYダウ | 33614.8 | -1.30% |
ラッセル2000 | 2000.9 | -1.96% |
4指標全てマイナスとなりました。
特に、ハイテク株中心に構成されるナスダック総合のマイナス幅が大きいです。
主な指数の週間推移
週間の騰落を確認してみると、週の中盤にかけて上昇するタイミングもありましたが、後半に売り込まれました。指数の変動と主な出来事を合わせて見てみると下のようになります。
S&P500はオレンジ、NASDAQは黄色、NYダウは水色、ラッセル2000は青です。
B :ウクライナ首都のキエフや、ハリコフでの攻防が激化し、一般市民にも影響が及んでいるなどの報道が絶えず流れ、更に下落が進む
C :ロシアがウクライナとの停戦対話を再開する意向を表明。双方の立場は隔たりが大きいものの、停戦対話の継続自体が安心感に繋がる。FRBのパウエル議長が、3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅な利上げを見送り、通常の0.25%にとどめる考えを示す。大幅な利上げ懸念が和らいだことたことも相場に影響
D :ロシアがウクライナのザポロジエ原子力発電所を砲撃したとの報道で、世界の株式市場が軒並み下落した流れを受け、原油価格やVIX指数が上層。米国市場も例に漏れず大幅下落
今週は、ISM景況指数や雇用統計の発表もありましたが、株価の推移に影響を与えたのはやはり、地政学的リスクの影響だったように思います。
セクター単位のパフォーマンスと個別株
セクター単位のパフォーマンス
上記の図で、セクター毎のパフォーマンスを見てみると、主にエネルギー(Energy)と公共事業(Utilities)が上昇し、生活必需品(Consumer Cyclical)と金融(Financial)が厳しい1週間となりました。
明確な動きを見せているエネルギー(Energy)と金融(Financial)セクターに関して、背景を見ていきましょう。
【Pick Up】エネルギーセクター
ロシア・ウクライナの戦争により、ロシアからのエネルギー供給が滞る懸念から、原油が上昇しています。WTI原油CFDは、ロシアがウクライナに侵攻開始してから急激に上昇し、現在115ドル付近で推移しています。(下チャートのUSOIL:紫)
また、この1週間の推移をチャートで確認すると以下のようになります。
WTI原油CFD(下チャートのUSOIL:紫)の右肩上がりの上昇に連動する形で、米国のエネルギーセクター株式銘柄で構成されるETFのVDE(VDE:黄緑)も先週比で+10%程度上昇しました。
また、同時期のS&P500が-1.27%で推移する中で、エネルギーセクターの主要な銘柄となるエクソンモービル( $XOM)は+8.03%、シェブロン($CVX)は+13.02%と著しく上昇しています。
【Pick Up】金融セクター
以下のチャートは、米10年債券利回り(US10Y:赤)、米国の金融セクター株式銘柄で構成されるETFのVFH(VFH:黄色)の推移を並べています。
長期金利が下がることで利ざやの縮小懸念が、そのまま株価に影響していたと考えられますね。
まとめ
改めてになりますが、今週の米国市場で押さえておくべきポイントは以下の3つです。
・ロシアのエネルギー供給が滞る懸念から原油価格が上昇し、エネルギー株も強く上昇
・債券買いで金利が下がり、利ざや懸念から金融株が売り込まれる
引き続き地政学的リスクは続きますが、今は焦らずじっくりと様子を見ながら、資金を入れるタイミングを伺うのが良いと思います。
以上、コーファーでした。
引き続き、より良い投資戦略を練って、資産形成していきましょう!
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